暮らしを豊かにするリフォーム
悪質リフォームが話題になるなど、リフォームが見直されてきています。これまでは、ともすると古くなったからといって壊し、建て替えるというのが日本の風潮でした。日本の住宅の寿命が30年足らずしかないというのも、こうしたスクラップ・アンド・ビルド的な考えが強くあったからでしょう。大体、日本の暮らしのよき伝統として「もったいない」が海外でも注目されているというのに、住宅だけがこの考えのワク外にあるというのは不思議なことです。環境的にも、経済的にもやはりスクラップ・アンド・ビルドはもったいないのだと思います。そこで、リフォームが注目されてきたわけですが、私はもう30年以上も前に、リフォームを“ホームイング”と名づけ、業界でいち早く事業展開をしましたが、この言葉も暮らしをより快適にする、という意味を込めてのことでした。
このリフォームについても、米国ではメンテナンスと同様に盛んです。それも、業者に頼まず、自分でやってしまうというケースも多いといいます。いわば、DIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)です。これについては米国では徴兵制があり、軍隊でちょっとした大工仕事などはできる知識と技術を覚えさせられるのが強みです。リフォームをする土壌があるのです。
住宅投資において米国は新築とリフォームの比率がほぼ半々ですが、日本ではリフォームは24%ほどです。ここにもリフォームより解体といった日本の風潮がうかがえます。米国の中古住宅流通市場は日本の約20倍という大きさを持っていますが、それは品質、性能の高い住宅を適正に評価するシステムができあがっているからです。住み、生活していくなかで、より快適に、豊かに暮らしたい、性能をアップしたいという要求が出てきてリフォームする。そこではリフォームした家の方が新築住宅より価値が上がって当然なのです。米国でリフォームが盛んなのも、なるほどとうなずけるのです。