自然と共生のランドプランニング
これからの街づくりはランドプランニングが増えると思っています。これは、自然の地形と植生をできる限り生かした環境づくりを優先する、ということです。
共有のコモンスペースに広場や植栽、プレイロット、ストリートファニチャーを設ける。集中駐車方式として街の中を歩行専用の緑道で結ぶ。電柱、電線は地上から取り去る… などの工夫を凝らすことで美しい街並みと人々が触れ合うコミュニティの実現を目指すのです。なにしろ、この設計手法は、自然の形態、環境を極力変えずに開発するので、土地造成コストが抑えられ、その分、住宅など付加価値を高める街づくりに充てることができます。また、合理的な住棟配置によって、無駄な空間をできる限り少なくし、コモンスペースをより多く生み出すことのできるタウンハウス方式の採用が、土地の有効活用と美しい街並みを実現することになるのです。
よく外国の映画で、芝生を敷きつめた美しい街が出てきますが、調べてみると、そこでの一戸当たりの土地面積は日本と比べても変わらないのです。にもかかわらず日本が実際に狭いのは、通路などに面積を取られているからです。ランドプランニングを取り入れたタウンハウスによる街は、自分専用の土地面積は狭いノデスが、共有の土地面積を広く取って街全体の美しさを強調したところに特徴があるのです。
日本ではともすると、山をブルドーザーで削り、樹木も伐採し、高低差さえも整え、平坦地にする造成をします。少しでも多く住宅を建てたいという気持ちからですが、建設業者にとってブルドーザーで土量をいかに動かすかが、工事費にも影響するという一面もあるのです。環境の時代が叫ばれるなかで、もうこんな造成手法は通用しなくなると思います。自然の地形や樹木などと共生した家づくり、街づくりが求められることになるでしょう。ただ、日本の大学で本格的なランドプランニングの講座を設置しているという話があまり聞こえてこないのは残念です。