家の形は正方形に
乾燥材を使う、基礎を高くする―に続く家づくりの基本条件は、家の形は正方形に近いシンプルな形がいちばん、ということです。
一口で言えば、標準的な設計の家づくりをするということです。ともすると個性を前面に出し、奇をてらった設計をするケースを見かけるのですが、こうした家はいざ中古住宅市場で売ろうというときになかなか売れないのです。その点、標準的な設計の家は幅広い層にフィットするので、売りやすい。家は将来、売るときに売れる家でなければいけないのです。値上がりする家は形に現れるというわけです。それに何より、形が複雑で凹凸のある家は風雪に弱く、傷みやすいのです。外周も長くなります。同じ面積であれば、正方形がもっとも外周が短くてすみます。
形が複雑な家は、同じ床面積の家でもコストはそれだけ割高になります。傷みやすくもなるので寿命も短いのです。それだけではありません。複雑な形の家は表面積も増えるので冷暖房のロスが多くなり光熱費もかさみます。正方形の家は省エネ住宅になるということです。 先に、米国の1933年における経済大恐慌で新設住宅の着工がピーク時の93万戸から9万7000戸と10分の1に急落したことをお話しました。このとき、住宅産業で勝ち残ったのは長持ちし、基本に忠実な住宅会社だけであり、そうした住宅に金融機関も融資したと話しました。そのときに融資した家はまさに、正方形に近い建物であることが条件の一つであったのです。