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高齢社会に注目のリバースモーゲージ

最近、リバースモーゲージが注目を集めています。その仕組みはよくわからなくても、リバースモーゲージという言葉を知っている方は多いのではないでしょうか。もう15年ほど前に東京都武蔵野市が初めて導入し、脚光を浴びたことがあるからです。

リバースモーゲージとは高齢者が自分の住んでいる住宅を担保に銀行などから定期的に融資を受ける金融商品です。利用者の死亡など契約期間が終了すれば担保不動産を処分して借入金を清算します。欧米では、この融資を年金的に受け取り、生活費などに充てるかたちで普及しています。

リバースモーゲージは借り手が持つ固有資産、つまり住宅を現金化します。しかも、持ち家を売却せずに、住み続けながらその生活資金を得ることができるのです。現在の日本の高齢者は持ち家という固有資産は保有しているものの、医療費の負担額の増大や年金の減額などで、厳しい生活を余儀なくされつつあります。それだけに、生きているうちに、持ち家をいわば切り売りする形での生活資金の補填を得るというリバースモーゲージが再び有効視されてきた、ということなのです。

理論的に十分に納得のいく仕組みとして15年も前に武蔵野市が導入し、さらに他の地方自治体や信託銀行でも取り扱いを始めています。ところが、現実にはもう1つ普及の伸びが見られなかったのです。普及しなかった理由は、リバースモーゲージがもつ特有のリスク、例えば不動産価格が下落して担保割れが発生してしまったことです。また、米国などに比べて日本の住宅寿命の短さ、中古住宅流通量の小ささなど、いわゆるストック型の住宅市場が形成されていない点、さらに金利そのものの長期見通しリスクという3点があります。しかし、ここにきてリバースモーゲージが改めて注目を集め始めたのです。転機となったのは厚生労働省が2003年度から導入した「長期生活支援資金貸付制度」です。生活福祉資産の新しい形として実行されるリバースモーゲージの一種で、各都道府県が主体となり、国が援助する仕組みとなっています。いま全国で着実な普及を見せ始めています。この流れの中で民間の住宅メーカーなどもリバースモーゲージの取り扱いを始める動きが活発化しています。

高齢社会の一層の進展の中で、老後不安を唱える声も高まる一方です。それだけに、持ち家を活かして生活資金を年金的に受けるという方法は魅力的だと思うのです。とくに、普及の隘路といわれてきた住宅の品質・性能について性能評価住宅の普及や証券化ローンの適用物件が増えていけば資産価値を持つ住宅が今後、中古住宅流通市場に出ていくことでしょう。その中で、リバースモーゲージが本格的に根を下ろしていくことは十分に考えられます。そのためにも、これからの住まいづくりは資産価値の高いものを心がけなければいけないということになるのです。

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