毎年1センチ地盤沈下する埋め立て地
バブル期のお粗末な宅地造成については、少し触れましたが、地盤が毎年1センチずつ沈下した造成地があります。海面を埋め立て、ブルドーザーで押さえて固めているのです。こうして造成した土地は、数年間は寝かさなければ地盤が安定しないのです。軟弱地盤であるにもかかわらず、売り出してしまう例が多かったのです。その結果、毎年1センチずつ沈下していくということが起こるのです。
地盤沈下の被害はさまざまですが、多いのは、壁や基礎部分に亀裂が入る、窓が開きにくくなったり開かなくなる、床が傾斜するなどです。住宅を購入する前に、床にビー玉を転がしてみる。もし力を加えないのに転がり出したら、床に傾斜がある証拠です。地盤が不安定と考えられます。窓の開け閉めがスムーズかどうかも要チェックです。建設後まもない家では、それらの兆候が現れることは少ないので、住んでみるまでわからないというのが実情です。
また、大規模な宅地造成地では、購入した箇所で明暗を分ける場合もあります。例えば、もともと宅地であったところと、水田であったところを一緒に造成し、区画に仕切れば、どこが宅地でどこが水田か見分けがつかなくなります。その一区画を買うことにしても、何百の区画から選ぶわけですから位置や方角、日当たりなどが気になりますし、地盤まで考慮する人は皆無に等しいといえます。もし地盤のことが気になったとしても、一見してどの辺りが悪いかなど、分かろうはずもありません。しかし、同じ分譲地の中に、水田を埋め立てた軟弱地盤の箇所があり、同じ価格で入手しながら、そこを選んだユーザーだけが被害にあうということなのです。
このような造成地も、ある程度時間が経てば、地盤も安定してきますが、お客様にはわかりません。この被害を防ぐには、やはり業者に情報開示を求めるべきだと思います。ここの部分は造成してから日数があまり経っていませんから、若干軟弱ですというふうに、きちんと説明してくれれば、これは信頼できる業者とみていいでしょう。もちろん、その対応策もしっかり示してもらうということです。