現地調査をして買う(1)
日本では土地の調査評価は今だはっきりしていません。特にバブル期の時は、まともな調査、評価での土地売買はほとんど行われなかった。“土地”と名がつけば、損はしないから、いちいち面倒な調査など不要という風潮があったのです。
「土地は見ないで買うな。買うなら現場を見ろ」は、不文律ですが、ミサワホームの創業期の頃、こんなことがありました。軽井沢の別荘建築です。お客様は東京の人で、打合せを東京で行ったのです。場所も地番、図面でしっかりと確認し、すぐに工事業者に連絡、施工し、完成させました。
竣工したので、現地へお客様をお連れしたのですが、お客様は見るなり、顔色を変えて怒り出しました。「違うよ、これ。私の敷地じゃないよ。隣りが私の敷地だよ」工事業者への連絡が不十分だったのです。特に別荘の敷地についてはわかりづらい。しかし、建ててしまったものはしょうがない。「申し訳ありませんが、どうでしょう。建ててしまった敷地も買ってしまっては。土地が広くなっていいじゃないですか」言う方も言う方なら、その人もその人で、「それもそうか。つくっちゃったものを壊すわけにいかないし、またつくるのもなんだから、この土地買うか」まぁ、ウソのような本当の話で、「土地は現地調査をせずに絶対に買うな。まず見よ」の教訓です。
後日談ながら、隣りの土地を買わされたお客様からは、「土地が値上がりし、資産が増えた」と感謝されました。土地神話がケガの功名となったわけですが後味の悪い思い出です。