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気象データが大切

日本の土地情報の不備な点として指摘されることに、気候風土の情報があります。土地の使用目的によって、それは重要な選択基準になるからです。日本の国土は狭いのですが、北と南で気象条件が違います。太平洋側と日本海側でも違います。年間の平均雨量が多い地域、平均湿度の高い地域、一年のうち数カ月は雪に覆われてしまう豪雪地帯、冬になると山からの空っ風が吹きまくる地域、季節風が強く吹く地域、夏は涼しく冬は暖かな地域、逆に冬は底冷えのする寒さで夏は暑いという地域、台風の上陸が多い地域、梅雨がない地域、春先に花粉が多く飛ぶ地域などなど、その地域ごとの特質があります。

個人の住宅を建てる場合でも、企業が工場を建てる場合でも、農地にする場合でも、年間を通したそのような情報の明示が求められると思うのです。ある人が土地を探していて、安い土地があるという情報を聞き、気に入って入手し、家を建てました。しかしそこは、年間雨量が多く、湿気が高く、さまざまなものにカビが生えるのです。壁や畳、革製品、ビデオテープなどもかびてしまったのです。雨が多いと聞いた時点で、カビにまで思いが及ばなかったのが悪いと思われるかもしれませんが、私は、業者がより正確な情報を提供していれば、と思うのです。住む身になって、ということです。きめ細かな土地の気候風土をきちんと伝えるべきだと思います。

日本列島の詳細な気象データの調査、分析図はあるのです。主に気象庁と気象衛星アメダスのデータから600万件のデータを分析し、各地域の月別の平均気温や降水量、降雨日数、月別平均相対温度、日照時間、風速などの気象データが得られるのです。このデータによって、気象条件に適合した屋根のかたち、窓のつくり、断熱材、材料選定や間取りなど、きめ細かな設計が可能になるのです。

これまでも、地域の特性に即した住宅づくりの必要性がうたわれてはいましたが、実際に、住宅の設計に気象データが取り入れられることはあまりなかったと思います。これからは商談の段階で、そのデータと、それに対応した建築手法を織り込んだ気象調査報告書がついてくる時代です。「日本の気候データベース」というデータがあり、市町村まで全て出ております。財団法人住宅産業研修財団発行です。

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