不動産のグローバルスタンダード
これまでの不動産情報がどんなものかを考えると、一口に言って単に売り手側が都合のいい情報を流しているだけの最低限レベルのものであり、買い手側にとっての最高の情報ではなかったということです。かつての階級社会の「よらしむべし、知らしむべからず」といった感じです。不動産情報に関する限り、外国から見れば“情報鎖国”のように移ったかもしれません。こうしたなかで、“不動産図書”を作成する動きとなっているのですが、当然ながらそれは消費者の立場に立った情報開示のためです。具体的には不動産図書が狙うのは不動産情報の一元化、透明性、公平性、信頼性です。
「一元化」は官と民が同一レベルの情報を共有する仕組みを構築しようということです。不動産に関わる都市計画や税制など消費者に分かりにくい状況を官民それぞれ同じ目線にしようというわけです。
「透明性」は、7800項目といわれる不動産のもつ多岐にわたる情報をオープンにし、リスク情報も開示、従来の売り手だけに都合のよい情報にブレーキをかけます。広告規制での公開性の基準のほか公正取引委員会などの基準に合わせて、消費者に不利な点をも重要事項の項目とします。リスク情報の開示であり、不透明な部分の排除です。
「公平性」は、売り手側の価格だけでなく、購入者側の立場に立っての土地価格指標の提示です。売り主、買い主の双方が納得する価格での取引というわけです。
「信頼性」は、関係省庁はもちろん、公認会計士、税理士、不動産鑑定士、弁護士、司法書士、一級建築士ら不動産・住宅のプロを統合して作成するということです。信頼感ある不動産の流動化を促進することになるでしょう。不動産情報のインフラ整備といってよいと思います。
一元化、透明性、公平性、信頼性―という、この4拍子がそろっての不動産情報こそ、まさに国際水準であり、外資にも安心の取引を促すことは確実です。そして何よりも、バブルを招き、バブルをはじかせた元凶のブラックボックスといわれた不動産情報を陽の当たる場所に出し、不動産流通市場を正常なものにしようとする努力です。日本RTS、正式名は、日本不動産総合評価トラスト株式会社です。