茶室(2)
現代、茶道は女性が多く嗜むことで知られていますが、もともとは男性の仕事でした。侍の時代、位の高い武将が、夜明けに幹部を集めてお茶会を開いていました。従って、幹部たちは武将の近所に住まいを設け、夜明けとともに集まって、特に信頼されている内輪だけで打合せをする同志の会合を開いていました。同志ということで、刀を腰につけることなく「にじり口」から茶室に入っていくという、現在でいえば「役員会」の事前打合せのようなものでした。
男たちの戦略・戦術の事前打合せであったり、行政を実行する重要な会議でありました。その後、殿様が茶道を親しむようになると、茶道もだんだん華美になっていき、高級な材料が茶室にもお茶の道具にも使われるようになりました。極めつけは信長が戦場で勝った武将に城を与えることができず、代わりに茶いれを与え、秀吉がそれをもらった話は有名です。命がけで仕事をし、お茶の道具をもらったという話があるくらいです。武家社会の茶道を、庶民が楽しむように道をひらいたのが千利休です。千利休は道に転がっている茶碗、野道に咲く花一輪までもがお茶の作法になるということを勧めたわけです。これが広く庶民に広まっていきました。
裏千家の400年の歴史があり日本人の心に根付いておりますし、これからは世界に広く受け入れられるものと思います。