子供にやさしい木の家
子供の頃は兄弟喧嘩が日課のようなものです。ときには派手な取っ組み合いの喧嘩もします。そこから子供たちはさまざまなことを学んでいくのです。
コンクリートの壁に囲まれた家では下手をすれば怪我をします。ぶつけた傷も治りにくい。これでは兄弟げんかもままなりません。それに比べて、木造の住まいは土壁、ふすま、障子など、ぶつかっても、穴が開いたり、へこんだり破けたりはしますが、子供たちに怪我はさせません。子供時代は木造の住まいがいいのです。
床にしてもそうです。最近はフローリングの床が主流になり、板の間のある家が珍しくなっていますが、ちょっと淋しい気がしています。板の間は年を経るに従い、使い込んだ味わいが出てきます。フローリングにはない独特の風格のようなものです。
昔は掃除機などありませんから、雑巾がけをする。祖母の代から母、娘と板の間を拭き続けて艶光りしています。板の間にその家の主婦の心映えが感じ取られ、すがすがしい気がします。家を守り、家族を思いながら、幾度この板の間を磨いたことでしょう。板の間には家族の歴史が刻まれています。