ホームネットワークの進展
家電のデジタル化に伴い、それを家庭内でつなぐホームネットワークも一昔前と比べてその姿を大きく変えてきています。
1990年代後半のホームネットワークとはISDN回線などのデジタルコンセントを新築時に引いておく宅内先行配線の考え方が主流でした。しかし、XDSLや光ファイバーなど大容量のデータが瞬時に送受信できるインフラが整いつつあるなか、ホームネットワークは単なる配線ではなく、その先にあるビジネスまで領域を広げはじめたのです。
当然ながら、積極的なアプローチを試みているのが家電メーカーです。自社製品を家庭内でネットワーク化し、そこに独自のサービスを提供するかたちを描いています。住宅にネットワークの制御盤を取り付け、そこにさまざまなデジタル家電を取り付けていくというかたちです。
また、小型の薄型テレビのような液晶画面を通して、デジタル家電を管理する試みもあります。そこではインターネット冷蔵庫やインターネット電子レンジ、インターネット洗濯機ともつながり、レシピや洗濯方法に関する情報が家電から取れるといった生活像を描いています。
モバイル・ホームコミュニケーションという提案もあります。携帯電話で自宅の各設備を操作するのです。基本的な操作はONとOFF。例えば、クーラーやガス給湯器を帰宅前につけることができるほか、反対にカギの閉め忘れやテレビ・照明などの消し忘れも携帯電話から操作できます。
住宅産業の視点からみても見逃してはならない大きなポイントは、ホームネットワークの導入は設備や住宅そのものの管理がしやすい環境を生み出す点です。そこからは、一家庭や一個人のニーズを把握でき、他のビジネスに派生することが十分に考えられるのです。住宅の情報化はストックビジネスの土台をもつくると言ってもいいのです。ホームネットワークは、新たなビジネスの派生や発展につながる布石になる可能性を秘めています。