音のインテリア
音楽が、ストレスの解消と疲労回復に大きな効果があることは医学的にも知られています。職場などでもBGMとして音楽を何げなく流しているところが多くあります。仕事の能率が上がるからです。
これは当然のことながら、住まいにも当てはまります。快適な住環境を創造するためには“音楽”も重要な要素なのです。「住まいの中にあって人に優しく、真に安らぎを与える音」は、“環境音楽”として今後、独自の領域を本格的に切り拓いていくと思っています。
環境音楽の種類は多彩です。水の音、川の音、海の音、風の音など、自然界のさまざまな音をイメージした曲や、中世の声楽曲や器楽曲(古楽)に目を向けた中世の音の風景を現代に蘇らせたものも出るでしょう。シンプルで澄んだ音の響きが心を癒してくれます。
環境音楽と一口に言うことは可能ですが、実際にはそれをさらに一歩進めて、音楽を住まいのインテリアと捉え、サウンドデザインとして開発していくことが大事でしょう。
居間、キッチン、ダイニング、寝室、勉強部屋など、それぞれの空間にふさわしい音のインテリアがあってもいいのではないかと思っています。居間では団欒、会話が弾む音楽、ダイニングでは食事がおいしく食べられる音楽、寝室には安眠の音楽、勉強部屋にはもちろん集中力を高めたり、脳の疲れをとる音楽――といった具合いです。さまざまなイメージトレーニングにも、音楽はうってつけです。心の健康に音のインテリアがつく時代がきます。