地球を救えるか
21世紀は「環境の世紀」です。環境への対応を抜きにして企業活動も日常生活も成り立たなくなると思います。
地球環境を取り巻く懸念材料には資源の枯渇、温暖化、公害があります。このままでは2060年の日本人の平均寿命は20歳になるという空恐ろしい話もささやかれています。今回から地球環境問題について述べてみたいと思います。
なにしろ最近は外国の企業と取引しようとすると「あなたの会社は環境にどのような配慮をしているか」と聞かれます。木材の伐採権契約などでも環境への取り組み姿勢をはっきり説明しないと木は切らせてもらえない。会社が大きいか、小さいかなんて関係ない。ここにはフクロウが棲んでいるから切ってはダメ、というぐらい環境への意識は厳しく、徹底しています。
ある報告によると、年間平均で日本の本州のほぼ半分の面積に相当する1130万haの熱帯雨林が消失しているといいます。その原因の一つが東南アジアなどで行われてきた焼き畑農業です。これによって世界各地で年間600万ha、つまり九州と四国を合わせた面積に相当する地域が砂漠化しているといいます。
過度な森林の伐採もそうです。これには木の消費大国である日本も大きく関わってきます。工業化、都市化の急進のもと木材需要の高まりもすさまじく、東南アジア各国は森林を伐採し、日本への輸出競争を繰り広げ、その結果、豊かだった熱帯雨林は荒廃してきているのです。
一度、切られた森は元に戻すのに150年もの歳月が必要だと言います。いくら植林をしても、それを上回るペースで伐採しているのだから、なかなか回復は見込めません。今後、経済発展していく、人口の多い中国やインドで住宅を、となったら、それこそ地球上の森林など一変に切り尽くしてしまうでしょう。暮らしを支えてきた木を、森の恵みを守る方法を早急につくり出さなければならない。住宅業界の環境に対する責任も大きく、重いということです。「住宅産業が地球を救う」、「住宅産業が地球を破壊する」どちらかに向かうか―です。