国際分業
モジュールなど規格の世界標準について考えるなかで思い出されるのが、宇宙飛行士の向井千秋さんの言葉です。「サミットを宇宙でやったらいい。宇宙からみる地球は本当に美しく、素晴らしい。このかけがえのない地球を汚してはいけない、ということが小さな国の思惑なんか吹き飛ばし、十分に分かるはずです――」と。
本当にそうです。最近の世界情勢の険悪化をみるにつけ、世界は一つであるという地球人としての認識を持つことが、ひときわ大切だと思うのです。“地球人”としての考えを持つとき、国家のあり方も大きく変わってくるでしょう。交通機関、メディアの発達は、国の境をなくし、自由貿易で経済的な垣根も取り払われていく。人も金も物も自由に往き来するようになってきます。そこでは、地球という一つの世界の中で、人的資源、物的資源、気候風土に応じての国別の役割分担ができてきてもいいのではないでしょうか。安くて、良いものがあれば世界中のどこからでも輸入できる時代です。日本で、どんなにがんばってもコストを含めて、太刀打ちできないモノというのが世界にはあります。だとしたら、無理せずに、素直に輸入したほうが、経済的にもメリットが多いはずです。つまり、国際分業です。国それぞれが役割分担を決めればいいのです。日本などはさしずめ、高度な先端科学技術分野を担っていいのだと思います。その国際分業のためにも規格の統一は基本のキです。
地球は一つです。富める国がある一方で、難民があふれ、餓死者が出る国のあることはやはり地球人として容認しがたい。国ごとに役割分担を決め、国際分業を図るなら、それぞれの国に目標ができる。富の配分が適切に行われることにもなります。国際的な格差是正というわけです。
本当に、サミットをいちど宇宙船でやったらいい――。地球がわかるはずです。