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火を見て暮らす

人類は火を発見することにより、他の動物とは違う道を歩んできたのだと思います。火をおこして料理をすることを考え付き、おそらく最初のメニューは焼き鳥のようなものだったのでしょう。木の枝に肉を刺して、焼いて食べたのだと思います。日本でもひと昔前まで囲炉裏が家の中心にあり、家長、奥様、お客さん、子供の座る場所がそれぞれ決まっていました。みんなで囲炉裏を囲み、グツグツ煮た鍋などを食していたのでしょう。

「同じ釜の飯を食べた仲」という表現がありますが、これは人同士の親しさを意味しています。日本の家族の原風景をここに見ることが出来ます。今、ガスにするか、電気にするか迷っている方が多いと思いますが、私は火を使うことをお薦めします。炎を見ていると不思議と落ち着くように人間のDNAに組み込まれているのではないでしょうか。現在の台所は、以前のように主婦が背を向けて料理をする形から、家族に向かって料理をするアイランドキッチンに人気が集まっています。これはまさに囲炉裏のような生活です。「同じ釜の飯を食べた仲間」ということを大切にしたいという表れだと思います。またアイランドキッチンによって、料理を作るのが主婦だけではなく、主人、子供が一緒になって行うこともできます。今はまだアイランドキッチンが台所や居間にポツンとおいてあるような設計が多いのですが、今後アイランドキッチンを盛り立てる設計が、徐々にでてくると思います。

また、私は家で薪を燃やしたいと、家の中に暖炉を付けたかったのですが、東京では家の中の暖炉は許可が下りません。しかしどうしても諦め切れなく、庭の隅にレンガで暖炉を造りました。もちろん近所に迷惑をかけないような工夫もしました。暖炉の中の炎を見ていると不思議と気持ちが落ち着きます。家の中の不要なものを片付けるのも気持ちが落ち着きます。時々、赤字決算書のコピーを丸めて暖炉に投げ込みますと、胸がすっとします。暖炉、囲炉裏、火について色々な思い出を作ることをお薦めします。

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