HABITAの理念 ~子どものために~
「住まいは子どものためにある」は、住宅事業を始めたときからのいまも変わらぬ信念です。古い書物に「巣まい」と記されているのを見ました。鳥が巣をつくるのは子育てのためです。卵を産み、ヒナを育てるために巣をつくり、風雨や外敵から守ります。人間の赤ちゃんも鳥と同じように生まれてから成長するまでに親に守られ、育てられます。住まいは大人の目線でつくられがちですが、巣づくりの原点は子どもの立場にたった家づくりが大切だと思っています。子どもが健やかに育つための安全性、快適性、子どもの感性や能力を伸ばすための機能性を兼ね備えた家こそが本来の住まいの役割だと思うのです。
ニューヨークの大学のマウス実験によると、蛍光灯では女性が生まれ、発熱灯では男が生まれる傾向があると報告があります。病院の白い壁、音の少ない部屋より自宅のいろんな色、音がする部屋の方が赤ちゃんの脳の発達が早いという報告があります。部屋の色で子どもの性格が変わることもわかっております。間取りが大切です。
「人が住まいをつくるように、住まいも人をつくる」といわれます。住まいが人間形成のうえで大きな意味を持ち、環境の良し悪しが子育てを左右することは確かです。かつて、大物と言われる人たちの子どもの時代に育った家を調べたことがあります。明らかになったのは子ども時代に育った家を調べたことがあります。明らかになったのは子どもの頃に天井の高い、広々とした空間で育った人が将来、名をなす大人物になっている、ということでした。
最近は子どもに個室を与える傾向が強いのですが、ドアで仕切ってしまと内の様子がわかりません。子ども部屋を親の目の届かない非難の場所にしてはいけないのです。そのためにも、ふすまがいいのです。室内の気配がわかり、親も安心できます。「個室を子失」にしてはいけません。ふすま越しに「最近のお兄ちゃんは夜遊びして困る」などという両親の会話を何気なく聞いて反省する。相手の気持ちを察することが社会性の第一歩です。音が筒抜けになる日本の家屋は子どもに社会性をつけさせる住まいといえます。家の中の事故もたくさんあります。対策をせねばなりません。
今西錦司氏は「ファミリーとは人間のみに神が許された生活様式である」と言っています。家族が人間にだけ与えられた生活様式なら、大家族を見直すことも大事だと思います。よく核家族制度には戦後、アメリカから入ってきたように言われていますが、アメリカでも上流階層には三世代同居が多いのです。特に、社会の上層部を形成するワスプでは三世代同居が主流を占めています。ここに生まれ育った子どもたちは一族の血を受け継ぐエリートとしての徹底的な教育を受けます。特に、礼儀にはやかましく言われます。男の子は父親を祖父から徹底したエリート教育を、女の子は母親と祖母からよき花嫁となるための躾を受けるのです。
ユダヤ王国は2500年前に滅亡したにもかかわらず、ユダヤ人は今日までの強烈な文化と宗教を維持しています。その背景にあるのが、三世代同居という家族制度なのです。ユダヤ人の商売のうまさ、情報をつかむ巧みさは、親のノウハウを孫へと伝授することで連綿と受け継がれてきたのです。その伝達装置として機能しているのが、三世代同居の家庭なのです。ユダヤ人の場合、国家に代わり家庭が国家の役割を果たしてきたといえるのです。日本でも子どもにとっても家族の人数が多い方が面白いはずです。祖父母からは両親と違った話が聞けるし、男同士、女同士の会話や遊びができ、子どもも加わることができる。それぞれにつながるのです。核家族化が進むところまで進んだ今、大家族の三世代同居が見直されていいと思うのです。子育ての時期には周囲にたくさんの人がいるほうが、母親にも、子どもにとっても望ましいといえます。