HABITAの理念・資産形成のために 短い生命の悲劇
日本の住宅寿命は短いどころか、建築後15年もすれば残存価値はゼロに近くなってしまいます。欧米では100年を超す住宅が数多く存在するにもかかわらず、わが国ではローンが完了するかしないうちに取り壊されるという無残な姿をさらすことになるのです。欧米では100年住宅を過ぎた住宅でもビンテージ物として新築に劣らぬ価値を持ち、評価されるのも決して珍しいことではありません。短い寿命で壊し、また建てるから街並みに落ち着きがなく、汚い景観をさらけ出すのがいまの日本の街の現状といっていいのだと思います。
バブルに踊り、土地は値下がりしないといわれた土地神話が日本の住宅にとっていかに不幸であったかをいまさらながら思い知ります。本来は土地だけでなく、住宅の価値も含めて資産価値を考えるべきだったのに、地価があまりに上がってしまったために、そちらに注目してしまい、家の値段などどうでもよくなってしまったのです。大体、日本がいかに住宅に対する価値を認めていないかは中古住宅の取引にはっきりあらわれています。明瞭に査定、評価の基準があるわけではなく、築後何年かというきわめて簡単な評価で取引が行われてきたのです。
しかし、こんなおかしいことはありません。きれいに手入れをし、美しい、使いやすい家なのに一律、築後何年で片付けられては家を大事にする風潮など生まれるはずがないのです。だが、もうそんな考えは、高齢社会に突入するなか、経済的にも、環境的にも通用しません。住まいの価値に注目しての流れをはっきりつくりあげなくてはいけないのです。スクラップ&ビルドの社会から明確に決別する時期がきたことは明らかです。