HABITAの8つの仕掛け 8.400年に一度の大仕事
日本の住宅建築は400年ごとに革新を遂げてきています。住宅はきわめて保守的で、そう簡単には変わらないと言われていますが、長い目で見ると400年刻みで住宅のつくり方は変わってきています。大きな社会変化に伴って、住まい方なども変わるためです。
西暦元年の頃は竪穴式住居で、これは日本人が初めてつくった住宅です。自分で家をつくりました。これが西暦400年に高床式に移りました。竪穴の湿気の多い不衛生な環境から、乾燥した通風のよい快適な高床式への移行であり、ここで初めて家をつくる職人が現れました。西暦800年になると、寝殿造りが盛んになりました。大陸の影響もあって宗教心が高まり、さまざまな宗派ができ、神社仏閣が数多くつくられるようになったためです。神社仏閣は時代の建築工法の粋をこらしたもので、それが住宅建築のモデルとなり、寝殿造りとなりました。さらに、400年後の西暦1200年には戦国時代に突入しました。実用性を重視し、戦火で焼け落ちない耐火性の強い住宅が求められました。そこで白壁や瓦ができ、武士の家としての武家づくり、別名書院造りが住宅のモデルとなりました。戦国時代が終わり、平和な時代の西暦1600年になると、千利休らの影響でわび、さびを基調とした住まいづくりとなり、数寄屋造りが生まれます。今で言う在来木造軸組み工法です。
そして、400年が経ち、いま2000年に突入しました。やはり、住宅建築は変わる兆しを見せ始めています。終戦後、現在まで日本の建築はプレハブ工法、ツーバイフォー工法、在来工法などが、資材の工業化、職人不足、ライフスタイルの変化、価値観の多様化、住宅価値への認識―等々を背景に激しいシノギ合いを展開しています。一番大きな要因は、地球環境です。これによって国が世界で動こうとしています。見方によっては混乱期とも言えます。この混乱からどの工法が抜け出すか。全国16万にのぼる工務店が地域に根ざしての事業活動を続けています。後継者としての二代目も育ち、その潜在能力はきわめて高いものがあります。今後、いまの混乱期から抜け出て、新たな収束を図るのが工務店であり、それを新しい木構造が担うのではないかと思っています。
HABITAは、お互いがパートナーとして腕を組み、日本が世界に誇る木構造住宅を、一緒につくり上げている集団です。時代とマーケットを的確に捉えるなかで、住宅建築について新たな様式が生まれ、あっという間に時代の流れを決定づける新たな仕組みが登場する気がします。HABITAが挑戦します。400年に一度の大仕事です。皆さんとやりとげましょう。
「このブログはプレジデント社より出版されます。9月末の予定。」