1人から上場へ32
4年目
11 なまずとカマス
4年目を向えた会社は好調のようにも見えますが、マンネリが社内にはじまっています。
こんな話があります。
ノルウェーには、生きたイワシを船の生け簀にいれて港に運ぶ漁師がいました。
活きのいいイワシは高く売れるからです。ところが、生け簀にただ入れるだけでは、
港までイワシを生きたまま運ぶことはできません。ほとんどの船では港に着く途中で、
全部死んでしまいます。ところが一艘だけ、生きたままイワシを運んでくることのできる船があったのです。
しかしこの船頭さん、どのような仕掛けになっているのか教えてくれません。もちろん見せてくれない。その船頭さんが亡くなって、漁師たちが船の中を調べると、生け簀から一匹のナマズが出てきたそうです。このナマズが生け簀で右往左往するとイワシが緊張し、港まで生きているというのです。
人間の社会でも同じでしょう。ナマズのような異質のものが入ってこないと組織や社会は停滞してしまいます。だれか騒ぐものがいると、周囲は緊張して組織が活性化されるのです。
私は中途採用の社員を積極的に採用したことがあります。
ナマズに似た話でカマスの話があります。
生け簀の中にカマスを入れると小魚を食べてしまいます。そこで生け簀の真ん中にガラス板を一枚立てると、ガラス板が邪魔してカマスは小魚を食べることができなくなります。
やがてカマスは何度か頭をガラスにぶつけて学習し、小魚を食べようとしなくなります。
そして面白いことに、ガラス板を外しても、カマスは小魚を食べようとしません。ガラス板に頭をぶつけて小魚が食べられないと思っているようです。目の前の小魚と一緒に泳いでいます。
ところがそこに新しく別のカマスを入れると、そのカマスが小魚を食べる様子を見て、
再び小魚を食べ出します。要するに、人間も慣れっこになると、挑戦しなくなり
「どうせできないんだから」と諦めてしまうのです。
これまでの失敗体験から自分の力というものに型をはめ、失敗しない安全なところでやろうとしてしまうのです。そんな仕事の仕方では成長しないし、企業は活力を失っていくでしょう。
既成概念にとらわれず、マンネリを打破していくためには新しいカマスが必要なのです。
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