アポロ計画と世界標準
アポロ計画では、世界の自由陣営から技術を集めて目標を達成した。それには、技術の共通化、標準化という課題でもありました。住宅産業でも、世界の標準化が進めば、新しい技術の採用と、合理化が進むはずです。私が理事長をする財団法人 住宅都市工学研究所の主催で、2007年に北京で国際会議を開きました。モジュールの検討です。モジュールの統一が必要だと思います。現在、日本は1モジュールが1尺(=3.03cm)、インチ圏は1フィート(=30.48cm)、中国は1モジュール30cmです。国際会議の最後に、主催者として、私は現在、世界の住宅の半分を中国でつくられているので、今後、1モジュール30cmを世界標準の単位にしたら、どうかと提案をしました。世界標準は、勿論、モジュールだけでなく、技術の内容にまでいたることになりますが、取りあえず、モジュールについて、世界標準が必要と思っております。
国際会議に参加したメンバーと提言内容は、アメリカのボール ステイト大学のステーファン・ケンドル先生は、オランダや日本で始められた、オープン・ビルディング・システムを中心に、ここ20数年間、各国で建てられたモデルを紹介してくださいました。オープン・ビルディング・システムは住空間を街並みと、住宅建物、住戸という3つのレベルに分けて考え、各レベルにおけるデザイン・建設・管理・運営の業務を別々の法則のもとで行うべきであると主張しています。ドイツのミュンヘン工科大学のトーマス・ボック先生は、ドイツをはじめEU圏内における住宅工業化、特に建材のモジュール化生産の現状を紹介してくださいました。
日本からは、東京大学の松村秀一教授は、1980年代以後日本の住宅寿命を長くしようということで始められたセンチュリー・ハウジング・システムの話と、その後発展した部品生産の工業化について紹介してくださいました。首都東京大学の深尾精一教授は日本建築に用いられる寸法を説明し、自ら参画したプロジェクトNEXT21のシステム設計とそれに応用された寸法調整の事例を話してくださいました。
中国からは、中国人居環境委員会の開彦主任には、中国における住宅工業化の歴史とモジュール生産がそれに果たす役割についてご講演頂きました。中国大連理工大学の范悦先生は、中国の住宅工業化の歴史と現状についてご紹介くださいました。
HABITAは30cmモジュールを基本に、柱は15cm角にして、梁は30cm×15cmにし、設計も30cmモジュールを基本としています。
HABITAは、アポロ計画から強いインパクトを受け進めることになります。