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プレカット工場を視察して思うこと

久しぶりに、立派な工場を見せてもらいました。約1万坪の工場に、プレカット工場が2ライン装備され、あわせて隣接して大ショールームの展示がありました。説明によれば、ショールームと工場を、お客様にお見せすることで、技術を見てもらうことが狙いとのこと。私は以前より、お客様に工場やショールームを見せても役に立たないと思っていますが、念のため見させてもらいました。お客様は完成した住宅を見て、はじめて住まいとして感動されます。お客様は、ショールームで住宅部品や、工場でラインを見ても、がっかりするのだと思います。ちょうどスープの出汁をとるガラを見て、お客様が美味しいと思わないのと同じだと思います。
工場は、生産性をあげる場所ですから、極秘の技術のつまった工場は、人に見せられないはずです。人に見せられるのは、たいした工場でないからです。私はミサワホームで、プラントメーカー、コンピューターメーカーに多額な設備投資をし、立派な工場をつくったことがあります。見た目は立派ですが生産性が上がらず、機械とコンピュータを撤去して、社員が自力で生産ラインをつくり直しました。素人がつくったので見た目はよくないのですが、生産性は10倍、在庫は100分の1になりました。工場は、社員が工夫した自社専用機でなければ、品質、生産性が上がらないという考えがメーカーの常識です。機械メーカー、コンピューターメーカーの汎用機では、償却が莫大で、生産性があがりません。よく映像で、自動車メーカーの製造ラインでロボットがあたかも自動生産をしているように見えますが、あれはマスコミ向けにショーとして見せているもので、自動車メーカーの各社の実際の生産ラインでは決して見せません。他の産業でもまったく同じことがいえます。工場の加工費は、材料の原価に対して加工費20%が理想で優れた工場の姿です。住宅部品は加工費がやたらと高く、40%です。20%の加工費のコストダウンが必要だと思います。そのような観点から、今日見せてもらった工場は特にすぐれたものでありませんでした。
自社専用生産ライン、自社原料調達すべてを自社でやっている会社No.1は、YKKファスナー工場です。だから、YKKファスナーは、世界の断トツのNo.1なのです。住宅業界は学ばねばならないと思っています。

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